疲れ果てた元税理士事務所職員の備忘録

よく観察し、自分で納得し、決断してすぐ動くべし。

税理士事務所職員の本音-税理士事務所って、ぶっちゃけどうなの? 税理士・会計士・事務所職員との付き合いを考える

2022.12.11 税理士事務所職員の本音

~税理士事務所って、ぶっちゃけどうなの?

 税理士・会計士・事務所職員との付き合いを考える~

 

本日は、久しぶりにデイトレ以外の話題に触れていきたいと思います。

当ブログの名前にも挙げている「税理士事務所」に関連した話題を1つ。

つれづれ的な話にお付き合い頂ければ嬉しいです。

 

年末も近づき、皆さん仕事も忙しくなっているのではないかと思います。

税金回りで行くと、

サラリーマンの方たちは「年末調整」がメインイベントとなるかと思います。

自営業などの給与以外の収入の方たちについては「確定申告」の準備が

頭の片隅から存在感を出してくる頃かと思います。

当然ながら、その事務を担当する事業主側の経理部門の人たちも、

いつも以上に神経を尖らす時期ですし、当然ながらその一番のしわ寄せが

税理士事務所・会計事務所となり、さらに地域担当区域はあるものの、

莫大な情報を処理する税務署と、事務処理の食物連鎖みたいなもので

忙しさのしわ寄せが上に行くにつれて大変なことになる時期でもあります。

今思い出しても、あの事務量は・・・ウッ(´Д`;) と、思うところです。

税務署は更に・・・と思うと、なかなかにヤバい業界です。

以前事務所に所属していた頃に受けた税務調査の時に、

調査官に雑談で聞いた際に、その時期のヤバさを聞きましたが、

思った以上に酷かったのは今でもいい思い出ですw

 

今日のブログは色々とツラツラ書いているので、

先に結論を書いておきます。

・税理士事務所、会計事務所、公認会計士事務所、税理士法人

 どの肩書でもやってることはほぼ一緒。独占業務領域でちょっと違うだけ。

 肩書よりも提供サービスと値段が釣り合っているかで判断でOK。

 公認会計士だから高い、税理士だから安いは一切無い。

 それで差を付けようとする事務所であれば要注意です。

・会計業界界隈、コンサル・アドバイザリ業務はあまり上手ではない。

 上手な人が居ないわけではないが、なかなか遭遇しない。

 いても人気になっている事が多く、新規依頼はだいたい絶望的。

・事務所の大きさや有名無名は、あんまり関係はないです。

  規模の大きい事務所は、組織的な統率・サポートが取れているかどうかが重要

   →大きくても、小規模事務所の劣化版みたいな事務所もあります。

  小規模の事務所は、1人当たりの量がオーバーワークになっていないかが重要

・相性の合う事務所、職員さんを見つけられるかどうかは重要。

・見つけられなければ苦手でも自分で地道に事務処理できる仕組みを作るしかない。

・相性の合う人がいるが「所属する事務所がヤバい場合」

 その人を守りたいなら、

 「別事務所転職」を勧めたり

 「その人を抱える(業務委託や社員)」

 などでそれなりに手助けする必要あり。

 無理そうなら、別事務所の情報も集めて移せるようにしておくこと。

となります。

 

改めて会計業界、税理士事務所とかにいる人たちはどのような人たちが

多いのでしょうか。

あれだけ専門的で莫大な資料・情報量を処理する人たちって、

どんな感じなのかと思うかと思います。

やはり資格業なので、まじめな方なのかな?と思う方も多いのではないでしょうか。

かくいう私も、初めはそのように思っておりました。

実際まじめな方も多いですが、やはり税と法律の一端を担っている業界。

控えめに言っても、えげつない人が多い業界ですw

性別問わず年齢が高い人ほど、そういう人の割合が高くなります。

そして、えげつない人ほど仕事ができない(意図して仕事しない場合も多数あり)で

部下を支配している事が比較的多いです。

 

以前のブログでも書きましたが、

仕事の押し付け合いは、他の業界でもある事ですが、

法律関係と莫大な資料処理の両方をこなす業界なので、

その押し付け合いは、担当者によって結構切実な問題でもあったりします。

sone-kotetsu3.hatenablog.com

 

気持ちはわかりますが、全く共感はできませんし、したくないですw

手段が分からんとか、面倒くさいとか、色々な事情で押し付け合いになります。

押し付けられる側としては、堪ったものではありませんw

(※上長からいろんな理由で沢山擦り付けられた経験があるんでモニョりますw)

私自身、以前勤めていた事務所が社労士事務所も兼務していたので、

普通に法人決算を受け持ちながら、給与計算+社会保険関連処理も300人クラス

の会社さんを担当してたこともあります。その仕事をしつつ、決算申告処理も

月平均3件+αしておりましたが本当に地獄でした。

(この時、給与計算で1週間弱時間を取られるので、他の職員の2倍近くの

 仕事量をこなしていた状況でした・・・。今でもめまいがします(´Д`))

途中で外部(事務所のOBの方)に作業をお願いはしておりましたが、

色々事情がありまして(書き出すと延々と書けてしまうので省略)、

あまり助けにはなっておらず、結局自分が被って処理をしていたところです。

 

税理士事務所OBとかがOB会と銘打って、現職員に必要以上に絡む事務所は

本当に気を付けた方がいいです。

体育会系なのもそうですが、法律系職業にありがちな面倒くささは、

ハンパありません。こういう事務所は、OBもそうですが現職員間の先輩後輩

関係も、かなりえげつないやり取りをしている事が殆どです。

その悪口・罵詈雑言だけで記事が沢山書けてしまうレベルです。

 

とりあえずこれはこれとして、なぜこれを書いたのかというと、

税理士事務所は「コンサルティング・アドバイザリが思ったより上手ではない」

という事です。

以前のブログにもいくつか書きましたが、要因として下記が挙げられます。

・資格試験の受験科目に「経営学」や「コンサルティング関連科目」が存在しない

 会計士試験でも「経営学」は選択科目なので、必ず選択しているとは限らない

 あと、経営学知ってても、アドバイスが上手とも限りません。

中小企業診断士等の類似資格を軽視(蔑視も)している傾向が強い事

財務会計特有の「過去情報を集計する」「情報を元に税金を正確に計算する」

 「財務情報の法律的正しさ」に執心する傾向がある事。

・有資格特有の「社会的地位の慢心」

・事務所に勤務する若年層にも根差す

 「税理士業界の古典的な思い込み=まじめにやっていればOKという思い込み」

PDCAコーチング等の管理手法を「適切な手段」として利用という見方でなく、

 「至高の手段」として盲信している事が多い。

  →この場合、OODA概念等の関連概念との関連が理解できない(しない)事も多い

ひたすら「生産性」を謳い、謳ってる本人が具体的な手段が提示できず

 その調査遂行を下の人に丸投げだけする(本人はやってるつもりのことが多い)

 

もちろん、これらを完全に打砕して成功している事務所さんもありますが、

正直言いますと、そうでない事務所の方が多いのが実情です。

全く根拠なく言っているわけではありません。

大きな原因は、

・「税理士業界の平均年齢層の高齢化」が大きな要因です。

 →以前のブログにも書きましたが、

  「年齢層が高い=根性論で仕事は全て受けて遂行すべし」なので、

  必然とブラックとなります。

  成功してしまっているので、大体考え方を変えることはしません。

  もちろん、年齢層が高くても手を打っている事務所さんもあります。

  一方で手段が思いつかない・わからないと言う事務所さんが多く、

  その場合、大体根性論でどうにか乗り越えてしまっているので、

  改善することが難しい場合が殆どです。

それ以外にも、

・業務の割に報酬が殆ど見合っていない。逆に安く叩く傾向が強いこと

 →単純事務作業を混ぜられるケースが殆どなので、混ぜられると

  価格を安く叩く要素が出来ていまうので、割が合わなくなります。

・事務系特有の色々と「色々と後回しにされがちでしわ寄せがひどい」こと

 →確定申告締め切り1週間前とかに、年末から定期的に連絡しても、

  全く返事のなかったお客さんから突然資料を持っていくと押しかけられる事

  もありました。

  どんなにお金を積まれても、時間を争う場では非常に迷惑なので、通常は

  期限後申告対応ですが、他のお客さんの仕事もあるので、受けたくないという

  のが正直なところですが、その時はサラリーマンだったので拒否権が無い

  ところがツラいところです。

  (※上司に相談しましたが「とりあえずやれ」だったので諦めました)

 

これだけでも分かると思いますが、

一般に思われているイメージとは全く真逆です。

イメージ通りの事務所さんもありますが、ごく一握りで見つけるのは至難の業。

見つけても、新規依頼は引き受けていないという場合が殆どです。

(注:安い仕事を受けすぎて新規引き受けしてない事務所も多いです)

申し訳ないですが、安い報酬でお願いしたいと思われている方は、

上記を覚悟して「それなりのサービス」を甘んじて受けるしかありません。

自分の身を守りたいのであれば、普段から自分で手を打つことが重要です。

どんなに苦手だったとしても、憲法の「国民の義務」で挙がっているので、

やるしかありません。

ここまでご覧になられて「簡単な方法が知りたいんよ・・・(´・ω・`)」

って思われているのであれば、

大変申し訳ないのですが、この記事はお役には立てないと言えます。

例えるなら「楽してお金を手に入れる方法を簡単に知りたい」と同じレベルのことを

さがしていることになりますので、他を探されることをおススメ致します。

AIが~って言われて既に10年を超えます。

ほんと、仕事が消えてもいいので早くやってほしいレベルです。

インボイス制度で更に事務所職員は大変なことになるとは思います・・・。

誰がこんな仕事やりますかっ!てなりそうな未来しか見えません。

 

話は戻りますが、

税理士事務所・会計事務所・公認会計士事務所・税理士法人、どれもそうですが、

やっていることはほぼ一緒です。

ただし、資格ごとでの独占業務領域がそれぞれあります。

・税理士資格は「税務執行代行業務」で必須になります。

  →公認会計士資格ではこれはできません。

   ただし、公認会計士資格を取得すると、

   別途申請で税理士資格も無試験で取得することはできます。(ここ重要)

公認会計士資格は、「会計監査」なので上場会社であれば役立ちます。

  →上記の通り、税務執行代行業務は公認会計士資格自体ではできないので、

   税理士資格を同時申請することが多いです。

 

一方で資格試験内容としては次の通りです。

【税理士試験】(下記のうち5科目取得が合格条件)

 ・必須科目:簿記論、財務諸表論(両方必須)

 ・選択必須:所得税法人税(最低どちらか1科目・両方でもOK)

 ・選択科目:消費税法酒税法相続税法国税徴収法

       事業税法・固定資産税法

公認会計士試験】

 ・1次試験(短答式・マークシート

   必須科目:財務会計論、管理会計論・監査論・会社法

   (昔は、簿記・財務諸表論・原価計算論・監査論・商法でした)

 ・2次試験(論文式)

   必須科目:財務会計論、管理会計論、監査論、企業法、租税法*

    * 内容としては、所得税法法人税法消費税法の3税法

   選択科目:経営学、経済学、民法統計学(いずれか1科目)

 ・3次試験(公認会計士修了考査)

   実務経験:2年以上の業務補助+3年間の実務補習(研修所座学)

   面接試験

 

これらを見て分かると思いますが、独占業務部分はしっかりカバーできる

内容となっていますが、結局お客さんが求めているアドバイス関係業務ができるか

という点を考えると、この内容だけでは難しいと言えます。

業界内では、「資格を取得してから他の領域の勉強が必要」とよく言います。

ただ、独立して自分の事務所を構えて、生活できる範囲のお客さんを抱えると

どうなるか・・・、想像すればなんとなく分かると思います。

いろんな有資格者・職員の方たちを見てきましたが、

人が良くてアドバイスの上手な職員はなかなか居ません。

人が良い=スキ(隙)なので、仕事を押し付けられて潰れる事が多いです。

スキル的にも上記の事があるので、コンサル・アドバイススキルを磨けている

人も少ない上に、社内教育で教えることを放棄している上長も多いです。

実際、以前に勤めていた事務所で

上長が社内教育の放棄をはっきりそれを明言してて、ゲンナリした事もあります。

また、コンサル・アドバイス業務をやろうとすると「仕事を難しくするな」

という反対勢力が出る事もあります。(※ 私の実体験です)

 

こういう業界なので、

的確なアドバイスを出せる職員さんと出会えたのであれば、

所属している事務所をよく観察することをおススメします。

その職員さんが唐突に潰れる事もある(水面下で積み重なって爆発など)ので、

本気で掴んでおきたい人であれば、対策は取るべきです。

でなければ、セカンドオピニオンではないですが、別事務所もしっかり情報を

集めておくのが吉です。

 

この時期だからこそ、いろんな人の目に入ればありがたいですが、

なかなか難しいかなとも思います。

ですが、少しでも関心のある方に届けば幸いです。

長文をご覧頂き、ありがとうございました。

また違う切り口で書く予定ですが、

他の記事を見て頂くと分かると思いますが、デイトレがメインとなりますので、

また目に触れる機会がありましたら、思い出して頂けると嬉しいです。

 

あと、別口でふるさと納税のことも書いてありますので、

お役に立てそうであれば、ぜひご活用いただければ幸いです。

sone-kotetsu3.hatenablog.com

 

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ご覧頂き、誠にありがとうございました。

ではでは~。

 

 

 

 

ポケマルふるさと納税