疲れ果てた元税理士事務所職員の備忘録

よく観察し、自分で納得し、決断してすぐ動くべし。

本日のデイトレ-マイクロ波化学 決算またぎの備忘録

22.11.11 本日のデイトレ

決算またぎをした銘柄の情報整理備忘録

マイクロ波化学(9227) 22:10現時点の評価損益 -7,680円

 

【前提】

・もともとは、色々な状況が重なって損切りしそびれた状態だった。

・諸々あって、保有継続を判断。

 理由としては、

  1.トレード手法の研究で現物保有が必要になった。

  2.今日のPTS取引の株価の上下が激しいのが気になった。

 

普通に考えた場合、

ここ数日の株価の動き方を考えると、決算またぎで保有するのはリスクが高い

と感じると思いますが、上の理由から結果的に決算またぎとなりました。

中々に評価損が出ていて、数字だけ見ていると、なかなかにシンドイですね。

 

【決算内容の考察】

・株探などの情報サイトでは、見出し文章では2Q最終損益-1億円と出ているため、

 見出しレベルだけの情報で判断すると、PTSですぐに損切り売り、

 でなければ、週明けの前場すぐに投げ売りの判断になると思われます。

 かくいう自分も、最初はその判断でした。

決算短信について

 1.最初の1-2ページの数字の一覧については、マイクロ波化学が上場して間もない

   こともあり、前期比較情報がほとんどないため、事実列挙であまり参考に

   ならないと感じます。

 2.四半期決算に関する定性情報については、

   個人的には、あまり参考にはなりませんでした。

   会社を取り巻く一般経済環境に対する説明と、それに対する販売営業活動の

   説明、決算書の数字の列挙にとどまっているため、情報を拾いあげるには

   あまり有効でないと感じました。

 3.B/S、P/L、C/Fの内容についても、目につくのは下記の点です。

  <貸借対照表関係(B/S)>

  (1)現金預金の大幅な増加原因

    → 他の決算書項目の集積終着点なので、他の勘定科目での検討が必要

  (2)流動資産 その他勘定

    → 決算短信の内容では、詳細を把握することは不可能。

     直接的な原因が明記されていない。

  (3)流動負債 契約負債

    → 増加理由不明。そもそも契約負債の内容が何なのかが、決算短信

     記載では読み取れない。

  (4)流動負債 その他の負債

    → 増加理由不明。契約負債同様、内容が決算短信から読み取れないため

     詳細不明。

  <損益計算書関係(P/L)>

  (5)販売費及び一般管理費の金額の大きさ

    売上総利益のバランスがとれておらず、営業損失が出ている。

    まだこれから成長するために、先行投資的な経費が多いのかどうか

    という点がポイントになると思われる。

  (6)一時的な特別項目関係

    営業外収益の「受取褒賞金」と営業外費用の「上場関連費用」は

    一時的に出た特別な項目と考えられるので、これから先の通常営業での

    損益を推定する際は除外して考える部分になる。

  <キャッシュフロー計算書関係(C/F)>

  (7)固定資産関係の購入による支出

    上記の販売費及び一般管理費につながるが、設備投資で大きな金額を

    投じている。減価償却の耐用年数によって費用計上される部分になる。

    資金調達ができたことにより、設備投資をしたと判断できる。

  (8)債務のまとめて返済

    長期借入金の返済とリース債務のまとめて返済を行っている。

    資金調達ができたことにより、債務関係を整理する意味合いと思われる

    返済があったと考えられる。

  (9)新株発行による資金流入

    上場に伴う資金調達部分。この資金を使って、設備投資や債務弁済などを

    行っている。現金預金の大幅な増加の直接的な原因はこれと考えられる。

 

決算短信の評価について】

 全体的には、22年6月の新規上場による資金調達によって、設備投資等の環境を

 しっかり整えたという感じが、財務諸表からうかがえます。

 しかし、「その他」という項目に該当する金額が、思ったよりも大きく無視

 できない水準であるため、この部分をどう評価するかで、財務諸表の評価が

 変わってくると考えられます。

 とはいえ、財務状況に関しては、設備投資等で規模を大きくする準備をしている

 最中の会社で、直接的な悪要因は無いというのが、自分の中の評価となります。

 

【決算説明資料について】

・業績予想や事業進捗率も良好という事が出来ると思われます。

・新規契約の取引先に関しても、内容的には面白そうな内容と思われます。

 代表的な取引先に関しては、

 (1)セブン-イレブン・ジャパン株式会社はセブン&アイHD(3382)傘下の

   会社で、親会社の評価も2Q決算(8月)で最高益更新の上方修正が出ている

   ため、好調な取引先と言える。

 (2)住友化学株式会社(4005)は、11/1に2Q決算(9月)で今期最終を16%

   の下方修正を発表。あまり好調でない業績となっているが、取引先としては、

   非常に優良な相手である。

 (3)量子科学技術研究開発機構に関しては、文部科学省管轄の

   国立研究開発法人と、特殊な法人であるため、取引先としては安泰と言える。

・ビジネスモデルや専門技術に関しては、かなり内容が難しいため、技術部分は

 他の詳しい方におまかせするとして、ビジネスモデルは、技術の応用利用が

 メインとみられることから、非常に強固と言える。

・収益構造については、季節的変動が存在しているとのことで、

 2021年度ベースの実際の数字を説明に挙げている。

 業種的に、上半期は緩やかな売り上げの伸びに対して、下半期が年間売り上げの

 主流になっている。前年度ベースではあるが、3Q売上高が、年間売上の60%強を

 占めていることから、決算短信の本領発揮は3Qの決算でみられると考えらる。

・販売費及び一般管理費に関しては大部分が固定費であるとのことで、

 この点を踏まえると、3Q以降の決算は大幅な利益が発表されると推定される。

・販売営業進捗も好調で、契約に対する納品済み完了の進捗も順調。

 1件当たりの販売金額の規模にブレがあると思われるため、推定が難しいが、

 会社側が出している数字で見る限りは、上振れが出ても不思議ではないと思われる。

 その上振れの規模が予想がしづらいのが、この会社のファンダメンタル分析

 難しさだと、私自身は思っています。

 

全体的には好調で、上振れ含めて潜在的な能力は十分に備わっているのではないかと、

考えられますが、結局は投資家の需給によって株価がぶれるため、これらがどこまで

織り込まれるかが見どころではないかと思います。

今日のPTSの株価の上下も、それを意味しているのではないかと思うところです。

 

以上、ほぼ素人のファンダメンタル分析っぽい備忘録となります。

本当のファンダメンタル分析は、もっと深い内容だとは思いますので、

素人の戯言と思ってみて頂けますと助かります。

 

ご覧いただき、誠に有難うございました。

今週も株式トレード、お疲れさまでした。

よい週末を!